NATO軍G10 正規ストラップをエイジングで楽しむ
NATO軍G10 正規ストラップをエイジングで楽しむ
↑ エイジングしたG10ストラップ
この度は、腕時計用のベルト(ストラップ)の話になります。
仕事柄、古い時計に関わっているので、なかには手元に置いておきたい時計に出合います。
高級ブランド時計ではなく、もっぱら国産メーカーになります。
古いので、あちらこちらが壊れているようなモノになります。
ムーブメントは生きているのに、ベルトが不良で使えない・・・ってなのも多いです。
いくつかありますが、それぞれにベルトを用意するのも大変なものです。
そこで先日、ミリタリータイプのストラップを購入しました。
一般的なバネ棒で固定する時計ベルトではなく、
バネ棒の隙間にナイロンストラップを通して装着するタイプです。
このストラップ1本で、用途に応じて時計を交換して使用できます。
購入したものは、NATO軍G10 正規ストラップです。
NATO軍と言ってもイギリス軍に官給品として支給されているようです。
ミリタリータイプは以前から知ってはいましたが、
薄っぺらいベルトがどうも貧弱なイメージでスルーしていました。
↑ この状態でストラップに取り付けます。
軍用ですので、見た目はシックで物足りないような外観ですが、
実用的で、しっかりとしたつくりになっています。実売価格は4,000円くらいです。
↑ ペラペラな感じ・・・。
しかし、装着感は、なかなか良いものでした。
長時間腕時計をしていると、時計裏側やベルトが汗などの湿気で不快になりますが、
NATO軍G10 正規ストラップは、金属部分が肌に触れませんので快適です。
そのサラリとした装着感が、気に入ってしまいました。
装着感は良いのですが、
ナイロン製のストラップですので、薄ぺらくて貫禄がないといった感じでしょうか?
軍モノなので、もう少しゴツさやヤレ感というか、存在感というか、そういう雰囲気が欲しいところです。
時計自体が、30~40年前の古時計ですので、あわせてストラップもエイジングしてみることにしました。
ナイロン製ですので、コットンのように数回洗濯をしてビンテージ感を・・という訳にはいきません。
そんな時はヤスリでダメージを与えます。
600番の耐水ペーパーでストラップを適度に擦ります。一気にやりすぎないように。
金具部分も同様に光沢がなくなるまでゴシゴシします。
ステンレス金具ですので、気兼ねなく研磨します。
昔のG10の金具はステンレスではなく、真鍮にメッキ加工だと、どこかで読んだ気がしましたが・・。
できれば、真鍮の方がメッキ剥がれ感がイイ味になるのですが・・・。
当時のストラップが欲しくなります。
耐水ペーパーでエイジングすることで、ナイロンの硬質間が和らぎ、しなやかな感じになります。
金属部分の光沢も落ち着いたクロームタイプになります。
軍モノらいい貫禄がでてきました。
↑ 毛羽立ってモコモコした感じがイイですね。
イギリス軍ということで背景にはブローニング ハイパワー。
↑ 裏側もイイ感じです。
↑ ストラップのとめ方が軍モノらしくていい感じです。
毛羽立った感じでお気に入りの質感になりました。
夏場は汗などのべとつき感が無くサラサラで、冬場は金属接点がないのでヒンヤリしない。装着感のよいおすすめのストラップです。